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バーチャルオフィスを利用する際の税金はどこに納める?納税地やその注意点について解説

バーチャルオフィスを使って法人登記したいが、その場合税金をどこに納めるべきか分からない、という方も多いでしょう。住所内の税務署に納めるべきか、自宅の住所内の方に納めるべきか、で悩む人はいるはずです。

納税地がどこになるか、というのは意外と忘れがちなことです。納税地を間違えると、確定申告書を提出し直すなどの作業が発生し、二度手間になってしまいます。

本記事では、バーチャルオフィスとは何か、バーチャルオフィスのメリット、納税地に関する基礎知識、バーチャルオフィスを使う場合の納税地、納税地を決めるにあたっての注意点、について解説します。

バーチャルオフィスとは?

バーチャルオフィスとは、物理スペースがなく、会社の住所や電話番号のみを貸し出すサービスです。物理スペースがない分、レンタルオフィスなどと比べても料金が安いのが特徴です。

最近では、パソコン1台で起業できる場合も多く、オフィスを設けなくても問題ないケースも多いです。しかしそういった場合でも、会社の住所だけは必要です。バーチャルオフィスは、そういった方のためのサービスといえるでしょう。

バーチャルオフィスは違法ではないか、といわれることもありますが、違法ではありません。また、税務署などにバーチャルオフィスを使っていることが判明しても問題はありません。

バーチャルオフィスで法人登記ができる

会社の設立する場合、法人登記が必要です。法人登記とは、会社に関する事項を法務局に登録することです。

会社の住所や資本金額、定款などが書かれた書類を提出しなくてはいけません。法人登記後は、会社の情報が一般に公開されます。

法人登記する際は、バーチャルオフィスの住所を記載することも可能です。会社を設立する場所に特に制限はなく、物理スペースがなくても問題なく許可がおります。

バーチャルオフィスを利用する5つのメリット

バーチャルオフィスを利用する、メリットについてまとめました。メリットは次の6つです。

  • 1.住所を一等地にできる
  • 2.コストを抑えることが可能
  • 3.プライバシーが守られる
  • 4.会議室レンタルも可能
  • 5.税理士に融資のサポートを依頼できる

こういったメリットがあるため、バーチャルオフィスは人気を集めています。1つ1つのメリットについて、詳しく解説しましょう。

1.住所を一等地にできる

バーチャルオフィスを使うことで、住所を一等地にすることが可能です。バーチャルオフィスは、東京や渋谷など一等地にある場合が多いです。一等地の住所を格安で使えるのは、大きなメリットでしょう。

住所を一等地にすることで、会社のブランド力がアップし、顧客から一目置かれる可能性があります。仕事の依頼数が増える可能性もあるでしょう。

2.コストを抑えることが可能

バーチャルオフィスは、レンタルオフィスに比べ月額料金が1/10程度になります。特に起業当初はお金がない方も多いでしょう。バーチャルオフィスなら、コストを抑えて起業することが可能です。

また、バーチャルオフィスは物理スペースを持たないため、電気代などもかかりません。バーチャルオフィスは、起業したばかりの方にとって、強い味方となってくれます。

3.プライバシーが守られる

プライバシーが守られるのも、バーチャルオフィスのメリットです。自宅を会社の住所とする方もいますが、プライバシーの観点からいってあまりおすすめできません。なぜなら、自宅の住所が公開されてしまうため、ストーカーなどの被害に合う可能性も、ゼロではないからです。

特に女性の場合、バーチャルオフィスを使ってプライバシーを守ることをおすすめします。

4.会議室レンタルも可能

バーチャルオフィスでは、会議室もレンタルすることが可能です。会議室は顧客との打ち合わせなどに使うことができます。バーチャルオフィスは駅の近くにあることも多く、顧客を呼び込みやすいでしょう。

また、会議に必要なパソコンやプロジェクターなども、貸してくれる場合が多いです。ただし、会議室のレンタルは別料金の場合もあります。

5.税理士に融資のサポートを依頼できる

バーチャルオフィスと連携している税理士や、融資のサポートも依頼できることもあります。

バーチャルオフィスを使う場合、銀行から融資を受けられないこともあります。なぜなら、バーチャルオフィスの住所は過去に犯罪に使われた例があり、銀行側が警戒を強めているからです。

しかし、税理士に融資のサポートを受ければ、銀行から融資を得やすくなるでしょう。こういったサービスがあるバーチャルオフィスも、おすすめです。

確定申告の納税地に関する基礎知識

会社に勤めず自分で事業を行う場合、確定申告が必ず必要です。確定申告の際の、納税地に関する基礎知識をまとめました。そもそも確定申告とは、納税地の意味とは、などについて解説してあります。

確定申告は初めての方にとって、複雑で理解しにくいことも多いです。確定申告についてよく知らない、という方は、まずはこちらからお読み頂ければと思います。

確定申告とは?

確定申告とは仕事の経費と売上から所得税を計算し、税務署に書類を提出する手続きのことです。

日本では所得が出たら、税金を払う原則があります。会社員の場合、会社が確定申告を行ってくれます。個人事業主や起業家の場合、確定申告を自分で行わないといけません。

確定申告を行う際は、仕事の経費と売上を項目ごとに確定申告書記載し、所得税額を算出する必要があります。確定申告書は、税務署に提出します。その後、算出した所得税を納めなければいけません。

確定申告書は、税務署に直接持ち込んでも良いですし、郵送しても問題ありません。また、最近ではe-taxというオンラインサービスを使って、確定申告ができるようになっています。

確定申告における納税地とは?

納税地とは確定申告書を提出する場所のことです。基本的には、税務署が納税地となります。住所ごとに管轄している税務署が決められており、その税務署に移出することになります。

納税地は特に開業届など提出していない場合は、住民票があるところとなります。納税地は会社の住所などに変更することが可能であり、多くの起業家は会社の住所を納税地としています。

なお、納税地はあくまで書類を提出する場所を指し、税金を納める場所ではありません。

自分の納税地を調べる方法

現在の自分納税地を調べるには、国税庁のサイトを使います。以下のURLから国税庁のサイトに飛ぶことが可能です。郵便番号から税務署を検索することができます。

https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm

なお、自宅から1番近い税務署が納税地とは限らないため注意しましょう。納税地は、あくまで自分の住所を管轄している税務署となります。また、同じ市や区であっても、管轄税務署が別々になっていることもあります。

納税地を調べる際は、税務署の開庁日や開庁時間を調べておくと良いでしょう。税務署に税務相談をする場合などに、税務署に足を運ぶことになるからです。

バーチャルオフィスを使うなら税金はどこに納めるべき?

バーチャルオフィスを使うなら、税金はどこに納めるべきかまとめました。納税地はバーチャルオフィスの住所の方にして良いのか、自宅の住所の方にした方が良いのか、理由も含めて解説しています。

個人事業主の場合と法人の場合、それぞれについて対処方法をまとめました。納税地に関する不明点がある方は、ぜひ参考にしてください。

バーチャルオフィスは納税地にできる

バーチャルオフィスは、実体のない架空のオフィスです。また、バーチャルオフィスは信頼性が薄いといわれることもあります。そのため、納税地にはできないと思う方も多いです。

しかし実際は、バーチャルオフィスは納税地にできます。バーチャルオフィス利用者の多くは、バーチャルオフィスを納税地としています。

バーチャルオフィスを納税地とすれば、税務署からの郵送物がバーチャルオフィスに届きます。自宅に届かないため、仕事関連とプライベートの書類が混同しないことがメリットであるといえるでしょう。

納税地をどこにしても納める額は変わらない

納税地をバーチャルオフィスにしても自宅にしても、納めるべき所得税は変わりません。なぜなら、所得税は稼いだ金額によって決められるからです。住民税のように、住所が金額に関わることはないのです。

納税地が東京だからといって、所得税が増えることもありません。税金の額に関しては、心配する必要はないでしょう。

個人事業主の場合「開業届」に基づく

納税地は住民票の住所から、会社の住所に変更することが可能です。個人事業主の場合は、開業届を提出することで、納税地を変更できます。

開業届とは、開業したことを税務署に知らせるための書類です。開業してから1ヶ月以内に提出が義務付けられています。

開業届には、住所を記載する欄があります。ここに、バーチャルオフィスの住所を記載すれば、バーチャルオフィスの住所を納税地とすることが可能です。

法人の場合「法人設立届」に基づく

法人の場合、納税地は法人設立届に基づくことになります。法人設立届とは、税務署に会社設立を知らせるための書類です。法人登記後に必ず提出しなければいけない書類の1つです。

法人設立届出書の中に「その法人の本店または主たる事務所の所在地」を記載する欄があります。バーチャルオフィスを納税地にしたいなら、こちらにバーチャルオフィスの住所を記載しましょう。

税金の納税地に関する6つの注意点

続いて、税金の納税地に関する注意点をまとめました。納税地を考えるにあたって、いくつか気をつけなければならない点があります。注意点は次の6つです。

  • 1.引っ越し後は引っ越し先の税務署が納税地
  • 2.引っ越し後は異動届の提出が必要
  • 3.納税地は税務署とは限らない
  • 4.法人の納税地の場合基本的に本店所在地になる
  • 5.税務署からの郵便物は別の住所に届けてもらえる
  • 6.自宅から遠すぎる場所は納税地にしない方が良い

引っ越しをした場合などのイレギュラーケースのとき、どういう対応を取ればよいかまとめてあります。1つ1つの注意点について、詳しく解説しましょう。

1.引っ越し後は引っ越し先の税務署が納税地

引っ越し後は、引っ越し先の税務署が納税地となります。原則として、確定申告を行う時点で住んでいる場所を基準に、納税地は決められるからです。たとえ、引っ越し後に収入がゼロでも、現在住んでいる場所が基準になります。

引っ越し前に、新住所の税務署がどこになるのか確認しておくと良いでしょう。税務署の確認は、先程解説した通り国税庁のホームページから行うことがます。

2.引っ越し後は異動届の提出が必要

引っ越して納税地が変更となる場合は、異動届の提出が必要です。「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」を提出しなければいけません。

こちらの書類は、引っ越し前の所轄税務署に提出する必要があります。一々引っ越し前の場所に戻るのは面倒なので、異動届の提出は引っ越し前に行っておきましょう。

3.納税地は税務署とは限らない

納税地は税務署になるとは限らないので注意です。税務署とは別に、確定申告開業が設けられるケースもあります。確定申告では、一度に多くの人が来訪します。そのため場所が足りなくなることもあるのです。

納税地を間違えると、提出のやり直しが発生して面倒になります。やはり、納税地がどこなのかは、国税庁のホームページでしっかり確認しましょう。

4.法人の納税地の場合基本的に本店所在地になる

会社の規模が大きくなれば、本店以外にも複数の支店を持つ場合もあるでしょう。基本的には支店を持つ場合でも、本店所在地が納税地となります。

ただし、事情がある場合は、納税地を支店に変更することは可能です。たとえば事業再編によって、本店と活動拠点が変わってしまった場合、活動拠点となる支店を納税地にすることはあります。

とはいえ、それ以外の場合支店を納税地にするメリットはないため、基本的には本店が納税地と考えて良いでしょう。

5.税務署からの郵便物は別の住所に届けてもらえる

税務署からの郵便物などは、納税地とした住所に届きます。バーチャルオフィスを納税地としたら、バーチャルオフィスに届くのが普通です。

ただし、手続きを踏めば、別の住所に送付してもらうことも可能です。バーチャルオフィスを納税地としても、郵便物を自宅に送付してもらうことはできます。自宅への送付は無料なので、便利だと思う場所に送付してもらうようにしましょう。

6.自宅から遠すぎる場所は納税地にしない方が良い

自宅から遠すぎる場所は、納税地にしないのがおすすめです。確かに、確定申告はe-taxで自宅から簡単に行えますし、税務署に通うことはほとんどありません。

しかし、税務相談をしたい場合や税務署から呼び出しがあった場合に、不便になります。納税地はどこにしても納める額は変わらないので、利便性に焦点を当てて決めるのが良いでしょう。

バーチャルオフィスの料金は経費にできる?

最後に、バーチャルオフィスの利用料金は経費にできるのか、という点を解説しましょう。結論から言うと、全額経費にできます。基本的に、事業を行うために使ったものは、全て申告することが可能です。

バーチャルオフィスは、作業スペースを持たない仮想のオフィスです。しかし、作業には使っていなくても、住所や電話番号は仕事で使っている訳なので、経費として認められます。

また、バーチャルオフィスのオプションサービスも、経費にすることができます。法人登記代行や秘書代行、会議室利用などにかかった料金も、合わせて申告して問題ありません。

なお、法人と個人で、認められる経費の範囲が変わることはないです。法人も個人も、事業で使ったものは経費として認められます。

確定申告時の勘定項目

バーチャルオフィスの料金を経費にする場合、気をつけるべきなのが勘定項目です。バーチャルオフィスの場合、勘定項目を「支払い手数料」もしくは「外注工賃」にするのが一般的でしょう。

「賃借料」で申告するのは間違いです。なぜなら、バーチャルオフィスは場所は貸しておらず、あくまで仕事に必要なサービスのみを提供しているからです。

なお、レンタルオフィスの利用料金の場合は、「賃借料」で申告する方が良いです。レンタルオフィスはバーチャルオフィスと違い、作業スペースを借りているからです。レンタルオフィスとバーチャルオフィスは、全く違うサービスなので、注意が必要です。

まとめ

本記事では、バーチャルオフィスの税金関係についてまとめました。バーチャルオフィスを使う場合納税地をどこにすれば良いか、理解して頂けたかと思います。

納税地は、バーチャルオフィスの住所内でも、自宅の住所内でも自由に設定可能です。納税地によって納める税金の額が変わることはありません。

法人の場合は、法人設立届に基づいて納税地が決められます。そのため、バーチャルオフィスの住所を適用させたい場合は、法人設立届の事務所の所在地欄に、バーチャルオフィスの住所を書きましょう。

また、法人設立届を提出済みなら、国税庁のホームページで納税地がどこなのか確認を取りましょう。バーチャルオフィスから1番近い場所が納税地とは限らないので、注意が必要です。

本記事が、バーチャルオフィスの利用を検討している方にとって、有意義なものとなれば幸いです。

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