今や不要になったものを売るにはフリマアプリを使うのが一般的となりました。ヤフオクなどのネットオークションよりも手軽で、スマホで商品の写真を撮って、説明文を書いて、値段を決めれば数分で出品完了。出品するだけなら無料で利用でき、配送方法によっては匿名配送もできるとあって、人気も急上昇しました。
フリマアプリといえば、思いつくのは「メルカリ」「フリル」「ラクマ」などですよね。アプリをダウンロードしていない方でも、テレビCMでよく見かけるこの3つのサービスを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
名前だけは聞いたことがあるという方も、これからフリマアプリを使ってみようと思っている方も、実はフリルとラクマが統合されたのをご存知でしょうか?本記事では統合された新ラクマについて変更点などを解説。さらにはメルカリとの比較やそれぞれのメリット、デメリットを分析して、フリマアプリを使い分けするコツも紹介していきます。
目次
フリルからラクマになって何が変わったか

フリルは2018年2月にラクマと統合され、新ラクマとして生まれ変わりました。
フリルからラクマになって変わった点を以下の表にまとめました。
旧ラクマ | 新ラクマ(旧フリル) | |
---|---|---|
運営会社 | 楽天株式会社 | 楽天株式会社 |
出品者側の決済手数料 | 無料 | 販売価格の3.5% |
購入者側の決済手数料 | カード、コンビニ、ATM払い: 216円 (ポイント、売上金払いは無料) (クレジットカード払いは2,000円以下の場合は無料) | コンビニ、ATM、携帯キャリア払い:100円 (クレジットカード、楽天ペイ、LINE Pay、Paidy、ポイント、売上金払いは無料) |
売上の出金手数料 | 1件216円 (楽天銀行宛1万円以上は無料) | 1件210円 (楽天銀行宛1万円以上は無料) |
ログインID | 楽天ID | フリルIDまたは楽天ID |
各種手数料の部分で変更がありました。出品者は販売手数料が無料から3.5%になった他、売上金を出金する際の手数料が変更、購入者は商品代金支払い時の手数料が変更されました。
大きな違いは販売手数料の発生
一番の違いは販売手数料が発生したことです。販売手数料無料が大きな売りとなりユーザー数を増やしたフリルでしたが、新ラクマになり3.5%の販売手数料が発生することになりました。
これまで無料でフリルを使っていたユーザーからは「改悪だ」と不満の声があったのも事実。しかし、それでユーザーが減ったかといえばそうでもありません。メルカリの10%に比べると手数料が安いとあって新ラクマを継続する人、メルカリと併用している人などが出てきました。
ラクマ(旧フリル)とメルカリどちらが稼げるのか?
旧フリルがラクマに統合されて、2大フリマアプリとなったメルカリとラクマ。それぞれのアプリではどちらが稼げるのか気になりますよね。一見手数料の安いラクマのほうが稼げるのではないか?と思ってしまいます。しかし、フリマアプリは売れてなんぼの世界。手数料が安くても売れなければ意味がないのです。
次の項目で手数料やユーザー数などメルカリvsラクマどちらがいいのかみていきましょう。
手数料は3.5%と10%でラクマが圧勝
先述したように販売手数料が無料から3.5%と有料になり少しマイナスな印象がついてしまったラクマですが、メルカリの10%と比較するとその差は6.5%もあります。同じものを同じ値段で売るなら、少しでも手元に多くお金が欲しいのは当然の事。販売手数料においてはラクマが圧勝といえます。
振込手数料はメルカリがお得だが銀行次第ではラクマも◎
出品者として次に気になるのは、売上金の振込手数料です。これに関してはどちらも1万円未満の場合は210円の手数料が発生します。
1万円以上の振込みの場合、メルカリは無料、ラクマは210円となりますが、ラクマの場合は振込み先が楽天銀行の場合のみ無料となります。この点においては、メルカリの方がどの銀行振り込んでも無料となるのでお得ですね。
そして、抑えておきたいもう一つのポイントは振込スケジュールです。メルカリの場合は振込申請の締め切りが毎週月曜日に設定されています。毎週月曜日までに申請されたものが金曜日に振り込まれるという仕組みです。
申請のタイミングによっては、10日間待たなければならないこともあり少し不便。対応策として「お急ぎ振込み」というシステムがあり、申請した時間により変わりますが翌営業日に振り込まれます。しかしこのお急ぎ振込みを利用するには振込金額に関係なく200円の手数料が発生します。
一方のラクマは、こちらも申請した時間により変わりますが楽天銀行の場合は即日振込み、他銀行の場合でも翌営業日には振込みされます。1万円以上の場合は、楽天銀行に口座があれば無料で即日現金化できるは嬉しいですね。
さらに、ラクマでは2018年7月から売上金をオンライン電子マネーの「楽天キャッシュ」にチャージ可能になりました。楽天キャッシュは、楽天市場や楽天トラベルなど楽天グループのサービスで利用できる電子マネーで、楽天ユーザーにはとても便利。楽天キャッシュへのチャージなら1万円以下でも手数料が発生しないのでよりお得に利用できるのです。
アプリダウンロード数は7,100万を超えるメルカリに軍配
ここまで手数料の違いについて両アプリを比べてきましたが、やはりフリマアプリで大事なのは売れること。そのために必要なのは買ってくれる購入者の存在です。
アプリのダウンロード数は2018年12月時点で、メルカリが7,100万、ラクマは1,500万と全フリマアプリの中でもメルカリが断トツです。メルカリ利用者の筆者も「メルカリは売れる」というイメージを持っていますし、購入者視点でみても欲しいものがあった時に、まずは「メルカリに出品されていないか」とアクセスするクセがついています。
このように、もちろんユーザー数が多いのは売れる要因のひとつではありますが、それぞれのサービスにはメリットデメリットがあります。どうせ売るなら少しでも高く売りたいもの。効率よく稼ぐためにはふたつのアプリの使い分けがポイントとなります。
次の項目ではメルカリ、ラクマそれぞれの特徴を洗い出し、どう使い分けるのか良いかみていきましょう。
メルカリのメリットとデメリット

まずはメルカリのメリットとデメリットをTwitterでのユーザーの声をみながら分析していきましょう。
ユーザー数の多さが何といってもメルカリの一番の強み
一足遅れてメルカリを始めたら出した商品ポンポン売れる♡www
— SAO (@k8wakki) 2018年12月7日
やっぱり、メルカリのユーザー数は凄いな🤔
出品して5分で売れる— あぼぼ@Apple (@abobo1401) 2018年12月2日
メルカリがサービスを開始した当初1年間、販売手数料は無料で利用できました。その頃旧フリルは女性限定のアプリで10%の販売手数料が発生しており、両者のユーザー数の違いはこの手数料と限定されたユーザーにあると考えられます。
メルカリは最初の1年間で飛躍的にユーザー数を獲得し「メルカリ=売れる」というイメージを持たせることに成功したのです。購入者側にとっては、出品者の販売手数料というのはあまり関係ないもの。ゆえに販売手数料発生後もユーザーが減ることなく、商品が売れるということにつながったのです。
その他、メルカリでは他のフリマアプリに先駆けて匿名配送のサービスを開始しました。お互いの住所や氏名が分からず匿名で配送サービスを利用できるのは、個人情報の観点でも嬉しいサービスであり、これもユーザー数を伸ばす一因になったといえます。
ユーザーが多いゆえに価格競争が起こる
ここ数日でメルカリ価格競争おこってワクワクしてる
僕初出品皆1100→A1080へ→B最安値宣言1050→僕999→A1000→B990→僕セールと称し979円— ひろ。 (@nekoneko11166) 2018年10月8日
メルカリでポツポツ出品してると諸行無常を覚えるね
凄まじい勢いの価格競争と情報交換がなされてるけど
早い者勝ち、弱肉強食の世界なんだなぁ— Yuto/シロ@the Cups (@sirn524) 2018年9月14日
メルカリのユーザー数の多さ=売れるというメリットですが、実はこれは価格競争になってしまうというデメリットにもつながってきます。
購入してくれる人も多いメルカリですが、同じ商品を出品する人も多いのです。先述したように、購入者側は出品者の販売手数料をあまり気にしていなく、少しでも安く買いたいものです。当然、同じ商品なら安く出品している人から売れていきます。そうなると価格競争が起こり、商品の相場が下がってしまうのです。
ラクマ(旧フリル)のメリットとデメリット

次にラクマのメリットとデメリットをみていきましょう。
楽天スーパーポイントとの連携で楽天ユーザーを取り込める
iPad Pro 買ったけど、Apple Pencil がどこも在庫なくて(Appleからの供給が間に合ってないらしい)、先日ラクマの5%OFFクーポンで買った!楽天ポイント使いたかったから楽天ペイで。これも結構お得な買い物。なんだかんだペイしまくってる。。笑 楽しみ!
— Kana Fujisawa (@kanariia) 2018年12月6日
ラクマで使ってないダイエットグッズ売れた(*゚▽゚)
最近メルカリよりラクマの方が売れる〜!相場もラクマの方が高いし、手数料も安い。楽天キャッシュでそのまま楽天で使えるから良い…— ころころ@はてなブログ30代貯金なし独身OL一人暮らし (@accorocoro5752) 2018年12月6日
ラクマの強みはやはり楽天傘下のサービスであること。ネットショッピングといえば、楽天やAmazonが有名で利用している人も多いですよね。その中でも楽天は、楽天市場以外でも街中のショッピングでもポイントを溜めることができますし、利用者も多いです。ラクマの支払いで楽天ペイを利用すればポイントを溜めることもできますし、楽天スーパーポイントでの支払いもできるのです。(商品代金全額のポイント払いはできないので注意)
楽天スーパーポイントを利用できるのは、一見購入者側のみのメリットですが、出品者側としては楽天ユーザーを取り込めるのです。筆者も普段のネットショッピングは楽天市場を利用することが多いですが、楽天には期間限定ポイントなどもあり失効してしまうことも…。ラクマなら楽天スーパーポイントを使いたいユーザーは多いはず!
振込手数料の項目でもお話しましたが、売上金も楽天キャッシュへチャージができるようになったので、出品者側としてもより魅力的になったラクマは今後も出品者、購入者ともにユーザー数が増えると考えられます。
女性利用者が多いラクマは商品によって売れ筋に差がでる
ラクマは前フリルのとこだから利用者はそこそこいるよ!メルカリより売れはしないけど、女性ユーザーが多いイメージでコスメ系がよく売れる。香水、化粧品なんかが特に
— よもぎも血182🔪🔪🔪 (@IKE_CHAN1982) 2018年7月8日
ラクマ(旧フリル)は女性のほうが多いからカードあんま売れないのかな
— 𓍿𓇌 𓎡𓄿 (@55gojappe) 2018年6月12日
女性限定のサービスだった旧フリル。新ラクマに統合されても、やはり多いのは女性の利用者です。商品も女性向けのものが売れる傾向が強く、コスメや女性用の服はもちろんですが、主婦も多いので子供服も売れ筋。
しかしそれ以外の商品でみると、やはりユーザー数が勝るメルカリに軍配が上がります。売れないわけではないけど、売れるスピードでいえばメルカリ、手数料を考えるとラクマといった感じに分かれてきます。使い分けが効率よく売るポイントとなってくるのです。
売るものによってどちらがいいかは違ってくる

どちらのフリマアプリにもそれぞれのメリットデメリットがあることが分かりました。
少しマニアックなものなどをより多くの人に見てもらって売りたい時はメルカリを利用。
女性にターゲットを絞ったものを出品したい時はラクマを利用するなど、出品する商品に応じて使い分けるのが賢明。また、どちらに出品しても売れそうな人気商品ならラクマに出品して手数料を抑えることもより多く稼ぐコツです。
また、売れている人の宣伝コピーを参考にするのもおすすめ。同じ商品がたくさん並ぶフリマアプリでは、ただ単に価格だけの競争ではありません。購入者の視点を意識して、写真の撮り方や丁寧な商品説明など、売れるコツを掴んで出品してみましょう。
ちなみに筆者がフリマアプリで出品した商品は、レトロな一眼レフカメラ、バッグ、洋服、照明器具、ダイニングテーブルセット、おもちゃ、雑貨などです。テーブルセットは出品後1分も経たずに売れたことがあります!こんな話を聞いたらフリマアプリを試したくなってきたのでは?
購入から始めて、取引に慣れてきたら出品してみるというのもおすすめの始め方です。出品の際にかかる手数料は、売れた時の販売手数料のみです。出品するだけなら無料で利用できます。出品もスマホを使って簡単に数分で完了しますので、まずはアプリをダウンロードして始めてみましょう。
ラクマの登録はこちら
