みなさん、公務員と聞いてどんなイメージがありますか?
「お給料は高くないけれど、安定して長く働ける」
「定時に帰れて、土日は休み」
「お給料から引かれる厚生年金が高い」
「なんとなく働きやすそう」
などなど、思われたことありませんか?
今回は、「本当に公務員は低年収なのか?」を中心に、公務員について色々調べてみました。
ぜひ将来お子さんが「公務員になりたい」といった時に、豆知識として教えてあげてください。
目次
公務員の仕事とは?
公務員の仕事は、国や地方公共団体などの職員として、広く国民に対し平等に働くことです。営利を目的としておらず、社会の人々が快適な生活を送れるよう、あらゆる方面からサポートしてくれます。
公務員の職種について
日本では全国で約333万人が公務員として働いています。
「そんなにいるの?!」と思われましたか?ですが「公務員」といっても、いろんな職種があるんです。
下記にどんな職種があるか一部ご紹介します。
<種類>
国家公務員、地方公務員、国会議員、警察官、消防士、学校の先生、救急救命士、自衛隊、海上保安官、刑務官、麻薬取締官、、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、食品衛生監視員、皇宮護衛官、航空管制官、裁判所事務菅、国立国会図書館職員など
どうですか?「これもそうなの?」「こんなのもあるんだ」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ママ友との話で「うちの主人は公務員で・・・」なんで話になったら、「公務員のうち、どの職種なんだろう・・・」と考えながら話を聞くと面白いかもしれませんね。
公務員のメリットとは?
不況が続く近年では目指す人も多く、また最近は婚活市場でも大人気の公務員。
そんな公務員のメリットとは、どんなものがあるのでしょうか?見ていきましょう!
安定した職場環境
人々の生活に密着した重要な職務をこなす公務員は、国家公務員法や地方公務員法で身分を保障されています。
そのため、民間企業とは違い、業績や景気動向に左右されることはないのでじっくり腰を据えて仕事を進めることが出来ます。
急な失業やクビがないのも、公務員ならではの特徴です。
この「安定した職場環境」がある公務員が、いま婚活市場で人気なのも納得ですよね。やはり、一緒に生活して行く中で、失業やクビがなく終身雇用してもらえるのは今のご時世大変魅力的です。
ワークライフバランスを重視できる
公務員は完全週休二日制なので、「今月も〇日連続で働いた」なんて過酷な状態にはなりません。また、育児休業や短時間勤務などの制度が整っており、職場全体で推奨する空気感もあります。
そのため、仕事だけではなく家族や趣味のために休暇を使うことが出来るので、自分の思い描くワークライフバランスを実現することが出来ます。
仕事だけにとらわれることなく、適度にリフレッシュしながら社会人生活を送ることが出来るのは嬉しいですよね。社会人になっても自分の人生を充実できるのは魅力的です。
ちなみに、公務員の職種によってはインターネット上で「どんな休暇制度があり、どれくらいの割合が取得しているか」を開示しているので、気になる方はぜひ検索してみてください。
公務員の給与はどうやって決まるの?
公務員の給与はどのようにして決められるのか調べてみました。
まず、公務員は「給料」ではなく「給与」といいます。「給与」とは「給料(基本給)」と「諸手当(住宅手当や扶養手当など)」を合わせたものであり、毎月支給されるものは給料と諸手当を含めた「給与」となるのです。豆知識ですね。
結論から申し上げますと、給与は人事院が毎年月に「人事院勧告」というものを出し、毎月の給与やボーナスが決まっていきます。
毎年大幅な変更はないものの、民間企業と同じように給与やボーナスが数パーセント増減することがあります。
ちなみにこの人事院勧告というのは、毎年民間の給与動向を調査した上で行われます。
ですので、公務員の給与は大企業の平均給与・ボーナスと比較すると低く、中小企業と比較すると高くなる傾向があります。
公務員は低年収なのか?
一番気になる、この記事の本題である年収についてです。
低年収とは?
まず低年収の定義を確認しましょう。
低年収がいくらからかについてですが、「いくらからが低所得である」という決まりはないです
ただし、一般的には年収300万円未満を低年収とすることが多いです。
年収300万円の生活のイメージとしては、独身なら都心でなんとか一人暮らしできる金額、夫婦二人生活の場合余裕がない生活といえます。
公務員の平均年収はいくら?
結論から申し上げますと、公務員の年収は民間企業に比べて高い水準といえます。
民間企業と公務員の平均年収を見てみると、業績や経済動向に大きく左右されやすい民間企業の平均年収は440万円ほどです。
対して、公務員の平均年収は680万円ほどです。
数値を見て、「自分は公務員だけどこんなにもらっていない!」「民間企業だけどもっと稼げている!」と思われた方もいらっしゃると思います。ですが、これはあくまで平均値なので、この金額よりもすごく高い人もいれば、やや低い人もたくさんいることをご理解ください。
公務員でも低年収の場合もある?!
平均年収だけで見ると一見「低年収なんて縁遠そう」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、公務員でも低年収の場合があります。
それは、年次が若い時です。
具体的な数値で確認するために、内閣官房が公開している国家公務員の給与のモデル例を見てみてみましょう。
モデル給与例(平成30年度)
モデル | 年齢 | 月額 | 年間給与 |
---|---|---|---|
係員 | 25歳 | 192,400円 | 3,153,000円 |
係長 | 35歳 | 273,100円 | 4,536,000円 |
地方機関課長 | 50歳 | 412,200円 | 6,713,000円 |
本府省課長補佐 | 35歳 | 440,600円 | 7,314,000円 |
本府省課長 | 50歳 | 742,440円 | 12,533,000円 |
本府省局長 | ― | 1,074,000円 | 17,804,000円 |
事務次官 | ― | 1,410,000円 | 23,374,000円 |
(注)月額及び年間給与は四捨五入。 参照:『国家公務員の給与(令和元年パンフレット)』
いかがですか?20代中盤でも350万ないんです。そう考えると低年収にも思えてきますよね。
ただ、公務員のいいところは景気動向に影響されず確実にお給料がもらえるところと、急な失業やクビがないところにあります。加えて、毎月多額の厚生年金保険料を給与から控除して積み立てているので、年金生活は少し豊かに過ごすことができます。
ですので、長い目で見たら公務員はやはり安定しているといえます。
まとめ
気になる公務員の年収について、「意外と年収が低い」と思った方や「やっぱりいっぱいもらってた」と思われた方もいらっしゃると思います。みなさん一人ひとり立場が違うので当然ですよね。
ですが、公務員の給与は毎年民間企業の給与動向を調査したうえで決定されているので、べらぼうに高いわけでもありません。また、公務員は平均給与やボーナスを含むあらゆることが開示されるので、私たちも不信感を感じることはないのではないでしょうか。
もし気になることがあったら、さまざまなことがインターネット上で開示されているので、ぜひ調べてみてください。疑問や気になるあれこれを解決できますよ!