「ワンルームマンション投資を始めたいけど、新築より中古がいいの?」
「新築ワンルームマンション投資はやめた方がいいの?」
など、新築ワンルームマンション投資について、疑問を持つ方もいるかも知れません。
新築ワンルームマンションは家賃収入が高く、自己資金0円のフルローンを利用できるなどのメリットがあります。しかし、その一方で失敗しやすいと言われています。なぜなら、価格が高いわりに価値が低く、家賃が高いのは最初だけだからです。
ここでは、新築ワンルームマンション投資が難しいと言われる理由について解説しています。この記事を読むことで、新築ワンルームマンションのリスクとメリット両方を理解でき、中古との比較や判断がしやすくなるでしょう。新築ワンルームマンション投資を検討している方は、ぜひご覧ください。
買った瞬間に値段が下がる
新築ワンルームマンション投資が難しいと言われる理由が、新築は買った瞬間に値段が下がるためです。新築ワンルームマンションは、資産価値と購入価格に大きな開きがあります。開きがあるのは、新築ワンルームマンションの価格は、相場価格にさまざまな費用を上乗せしているためです。以下は、上乗せしている主な費用です。
- 業者の利益
- 広告費
- 人件費
これらの費用が上乗せされているため、実際の価値よりも高い価格で購入することになります。業者利益や広告費、人件費は資産価値として何の評価も得られないものです。
- 購入価格(相場+業者利益+広告費+人件費)>資産価値
中古としてワンルームマンションを売却する際は、資産価値・相場価格がベースとなります。そのため、「新築ワンルームマンションは買った瞬間に値段が下がる」と言われているのです。ワンルームマンションに限った話ではありませんが、新築物件を買って、購入価格で売り抜けるのは非常に難しいことです。新築ワンルームマンションは、購入価格と資産価値に大きな差があることを覚えておきましょう。
また、これらの新築時の上乗せ価格は新築プレミアムとも呼ばれます。つまり、「買った瞬間に下がる価値=新築プレミアム」ということです。新築物件には必ず新築プレミアムがあり、物件によってプレミアムの金額が異なります。
中古ワンルームマンションは相場価格
新築ワンルームマンションは、相場価格に利益やコストが上乗せされているため、価格と資産価値に大きな差が開きます。
しかし、中古ワンルームマンションの場合は、業者の利益や広告費などのコストが上乗せされておらず、相場に近い価格で購入が可能です。そのため、新築のように購入してすぐに大幅に価格が下がることがありません。購入後すぐに売却すれば、購入価格同等の価格で売ることができます。
欠陥があってもわかりにくい
新築ワンルームマンション投資が難しいと言われる理由に、欠陥があってもわかりにくいことがあります。「新築」というだけで安心感があるためです。中古ワンルームマンションであれば、ホームインスペクションなど第三者機関による調査を行うケースもあります。しかし、新築物件の場合、多くの人が第三者機関による物件調査は行いません。
新築の場合は、通常10年間の瑕疵担保責任期間がありますが、欠陥はないほうが安心です。入居者が欠陥を見つけた場合は、入居者満足度が低くなりますし、悪い評判が広がる可能性があります。
欠陥があってもわかりづらく、見つかった場合のデメリットが多いのが、新築ワンルームマンションのリスクです。
家賃が高いのは最初だけ
新築ワンルームマンションを賃貸に出す場合、「新築」ということで高い家賃設定ができます。なぜなら、「新築」というだけで賃貸需要が高くなるためです。
これを新築プレミアムといいます。
室内がキレイで最新設備が搭載されており、セキュリティも安心なので、新築物件を好む人は非常に多いです。物件探しの際も、不動産情報サイトでは「新築」というカテゴリで情報検索ができますし、自動的に上位表示されるサイトもあります。また、不動産情報誌や店舗の窓口においても、新築物件は優先的に案内されやすいです。
そのため、新築物件であれば高い家賃でもすぐに借り手が見つかります。しかし、高い家賃設定が適用できる期間は、そう長くはありません。1人目の入居者が退去して、次の入居者を募集する際、「新築」扱いではなくなります。新築ではないので、1人目と同じ家賃設定を維持することは難しいです。
新築ワンルームマンションは、高い家賃設定が可能ですが、それはあくまでも最初だけの話です。2番目以降の入居者から、新築プレミアムを謳うことはできなくなります。徐々に家賃が下落していきますので、高い家賃収入を得続けることはできません。しかし、新築は購入価格が高いため、高いローン返済は変わらず続きます。
不動産投資会社の営業マンが「新築は家賃収入が高いですよ!」など営業してくるかもしれませんが、家賃が高いのはあくまでも最初だけであることを覚えておきましょう。家賃の下落幅は大きく、築年数の経過とともに家賃は下がり続けます。
新築ワンルームマンションの特徴、メリット
新築ワンルームマンション投資には「買ってすぐに価格が下がる」「欠陥が見つかりにくい」「家賃が高いのは最初だけ」などのデメリットがあるため、失敗しやすいと言われています。
しかし、新築ワンルームマンション投資はデメリットばかりではありません。以下のような特徴、メリットもありますので、これらも考慮した上で判断するようにしましょう。
自己資金0円で購入可能
新築ワンルームマンションのメリットとなるのが、自己資金0円で購入可能なことです。新築物件だと担保評価が高いため、多くの金融機関で自己資金0円のフルローンを利用できます。そのため、手元資金が少ない人でも、不動産投資を手軽に始めることができます。
中古ワンルームマンションの場合は、担保評価が低く築年数も古いため、フルローンの利用は難しいです。不動産投資ローン自体は利用できますが、ある程度まとまって自己資金も必要になります。
フルローンにより自己資金0円でも購入できるのは、新築ワンルームマンション投資のメリットです。
購入後の修繕費が不要
中古ワンルームマンションの場合、購入してすぐに修繕費やリフォーム費が発生することがあります。床や壁の傷や汚れ、設備の不具合等を直すためです。場合によっては100万円〜200万円以上の費用がかかります。
しかし、新築ワンルームマンションの場合は、床や壁に傷や汚れがなく設備も新品なので、購入してすぐに修繕費やリフォーム費が発生することはありません。購入価格や諸費用以外に、余計なコストがかからないことは新築ワンルームマンション投資のメリットです。
まとめ
ここでは、新築ワンルームマンション投資が難しいと言われる理由について解説いたしました。最後に、ここで紹介した大事なポイントをまとめると、次の3点になります。
- 新築ワンルームマンションは価格に業者利益やコストが含まれていて実際の価値より高い
- 購入した直後に価格が下がり、「新築」だからと家賃を高くできるのは最初だけ
- ただし、新築ワンルームマンションは自己資金0円で購入可能で修繕費もかからない
ここで紹介したように、新築ワンルームマンションは新築プレミアムがあるため、購入してすぐに価格が下がるなどリスクがあります。しかし、フルローンの利用などメリットもあります。
なぜ、新築ワンルームマンション投資は難しいと言われているのか、理由を理解した上で、きちんと判断をすることが大事です。「新築だから必ず失敗する」「中古だから必ず成功する」ということはありません。必要な情報を得て、比較した上で自分に合った方を選ぶようにしましょう。